レディ・プレイヤー1
レディ・プレイヤー1観てきました。予告映像の時点で掴みバッチリだった本作。3Dで観てきたのでそちらの感想も。
映像について
やはり何より言及したいのは、ド迫力のCG映像だろう。本作のメインとなるVRゲーム「オアシス」の世界は全てCGで構成されており、2010年代のCG技術の集大成とも言えるクオリティ、第二の「アバター」的存在になったのではないか。
ゲーム内の世界観自体は、特に捻りは無くステレオタイプな近未来なのだが、その分映像のクオリティがストレートに伝わってくる。ホログラムで展開される立体的なメニュー画面やアイテムの受け渡しは、ゲームに慣れ親しんだ人なら誰でも興奮するのでは。
予告の掴みはバッチリだが、本編の掴みもそれ以上にバッチリで、個人的には最初のレースゲームの迫力と衝撃が最も印象に残っている。街並みはリアルなアメリカ、高速で走る車の群、そしてそれを襲うTレックスとキングコングと、洋画の魅力を一箇所に詰め込んだ贅沢なアクションシーンだった。
そして、その後の逆走してコースを下から眺めるシーンでは、リアルな街並みの裏側に真っ暗な空間が広がっており、ゲームの世界であるという事を認識させると同時に、バグや裏技を使った時の様な(いわゆる「裏世界」に入る様な)ワクワクを感じさせてくれる。
他にも映画「シャイニング」の再現、最後の決戦等、映画好きには魅力的な見せ場も多々あったが、最もゲームらしかったのは前述のレースシーンだろう。
過去作のオマージュやキャラクターが多々登場した本作だが、自分の知見が狭いせいで知らないキャラクターが多かったのは残念。その辺は80年代や90年代の映画を楽しんでいた層へ向けたポイントなのだろう。個人的にはゴジラやガンダムだけでなく、トレーサー等の版権キャラをもっと登場させても良かったのではと思ってしまう。
ストーリーについて
構成自体は、悪を倒す正義という非常にシンプルなものだが、そこにゲーム(ネット)とリアルでの人付き合いの差異等、現代ならではなテーマも盛り込まれていて、決して無視できない要素となっている。
ネットで人と関わる際には避けて通れない「この人はリアルではどんな人なのだろう」という興味も、本作では重要な要素となっている。
シンプルとは言ったが、イースターエッグを探すという主な目的については、ゲームや映画好きは反応せずにはいられない要素であり良いと思った。