主にゲームと映画

ゲームや映画に関する感想等を書きます。ネタバレはあります。

メタルギアソリッドV ファントムペイン

クリア前

明らかに多いアクションを上手く各ボタンに割り当てた操作性は見事の一言。
ほぼ全てのボタンに重要な役割があり、それがプレイ中に絡まって行動がもたつくこともかなり少ない。常に変化する敵の監視の中で、数多くの必要な行動を速やかにとることができる。

個人的な不満点は、誤リロードが頻発して、弾薬をかなり無駄にしてしまうことと、戦車の操作の難しさ。

 

クリア後

ストーリー、システム共に最高だったのに各所で言われている言葉を借りると未完なのが惜しまれる。空白だった期間の補完としてはこのままで十分だけど、明らかになっている部分もゲームとしてプレイしたかったという層も多かったように思う。

個人的な発売前の予想としては、最後はアウターヘブン蜂起からのラスボスとしてソリッドと戦う的な展開というものが頭の中にあった。(MG2の事は忘れていた)
あと、蠅の王国はepisode51とはなっているけど、アレは世界を売った男の真実より前の話だと思う(それか真実がもっと後か)

あとはボス戦の少なさか。燃える男やスカルフェイス、あとは蠅の王国のサヘラントロプス再戦など、戦ってみたい敵は多かった。

ストーリーに関する不満は、完結編であるMGS4での綺麗な終わり方と無意識に比較してしまっている部分もあると思う。
そしてその比較の原因は、最終作であるというVの肩書きにあると思っている。

Vのストーリー構造的に「サイファーに復讐を果たす」という目的を掲げておきながらそれを達成するのは後の物語であるMGS4までの作品であるから、Vで綺麗なオチをつけるのはハナから無理だった気もする。

それこそ、2章構成ではなく、2章でのイベント(死して尚も輝くや静かなる消失など)を全て1章後半に詰め込めば話の盛り上がり的にも上手くEDに持っていけたと思う。2章の重要な部分は、簡単に言えば「再発した声帯虫問題の解決」に関する話なので、それを一度目の問題に盛り込めば良かったのでは。

ユーザーの不満を煽ったのは、恐らく「2章開始というフィナーレへのテンションをリセットさせた状態で一章よりも短いボリュームで終わったこと」と「1章では提示され、達成されたスカルフェイスへの復讐という目的があったが、2章はサイファーへの復讐を暗に目的として提示してしまったこと」がある。

こういった構成になってしまったのは、やはり本当はもっと長いストーリーになる予定だったこと、開発の急な不都合でストーリー短縮に伴うその構成改善を図る暇すら無かった事は想像してしまう。

 

(2015/10/01)